餓狼キャラの苦悩
『2003』以降、KOFのテリーは、本来の赤キャップ仕様ではなく、『餓狼MOW』のキャップなし仕様のデザインがベースになっている。
一方『MI』では、さすがにそこはポリゴンの強みというべきか、Normalが赤キャップ(若テリー)、Anotherがキャップなし(おやじテリー)という具合に、好みで使い分けられるようになっていた。そして、すでに雑誌などでも紹介されているように、『MI2』のテリーのデフォルトモデルは、前作と同じ赤いキャップの若テリーである。
ただ、シナリオを書くほうとしては、これはいささか居心地がよくない。
なぜなら、『MI』のテリーの隣にはつねに成長したロックがいるからである。
『MOW』の設定上、ロクテリの間には20歳近い年齢差が存在する。
ところが、『MI』に17歳相当で参戦してきたロックに対し、若テリーは、24歳くらいのままで年齢がストップしている。この隣にロックが立っても、義理の親子どころかせいぜい兄弟にしか見えない。だから、このふたりがデモシーンなどで会話をするところに、ぼくは違和感を覚えるのだ。
では、この違和感を解消するにはどうしたらいいのか。
先日も述べたが、『MI』世界ではギースがすでに死んでいる、ということになっている。
ならばいっそのこと、ロックの年齢を基準にして、テリーもおやじのほうをデフォルトにすればいいのではないか。
しかし、そのためにはいくつかの大きな問題点をクリアしなければならない。
若テリーとおやじテリーのどちらがファンにとって強く望まれているか――ということはさておくとしても、テリーがおやじになるなら、今度はビリーもおやじ化していないとまた妙なことになってしまう。『MOW』では未登場なために、40代の不良おやじになったビリーの姿というのはまだ誰も見たことがないのだが、まずこれをファンが納得するデザインとして作り上げなければならないのが難しいだろう。
そしてさらに問題なのが舞である。ロックの年齢を基準にすると、35歳のおやじテリーより3つ年下の彼女は32歳。ヴァネッサ好きのぼくとしては大歓迎の年齢層だが、さすがにあの服装で「日本一~!」とやれるのは、やはり20代前半までだろう。
ならばもっと、30代のオトナのオンナにふさわしい、「秘めてこそ華」的なデザインにすればいいのかというと、これまたそうではない。北米という巨大なマーケットを考えた場合、不知火舞のキャラクターデザインのインパクトは、いまだに無視できない巨大な影響力を持ち続けているのだ。
そんなこんなで、今後の彼らの姿がどういったものになるのかはともかく。
Anotherモデルという形で既存キャラのイメージを打ち破るデザインに挑戦し続けている『MI』シリーズだが、ストーリー面に合わせた形でのデザイン変更に関して、ファンのみなさんはどう思っているのだろう?
機会があれば聞いてみたいものだ。