便利な職業
『MI』が発表された時、登場キャラの中にセスが混じっているのを見て、ぼくは思った。
セスを出すならヴァネッサを出せ、これ以上女性キャラを出したくないならせめて皆勤賞の紅丸だろう!――と。
『MI』のメンツの中にはいわゆる当て身系に特化したキャラがなく、もしかするとそういう意味でセスが選出されたのではないかと思われるのだが、意外なのは、このセスが『MI』のストーリーに関係しているということだった。
たとえばヴァネッサやラモン、それにブルー・マリーもそうだが、腕利きエージェントという職業は便利なもので、たとえ個人的には何の関係もなくても、「エージェントとして依頼を受けて」というお墨付きを片手にKOFに参戦することができる。実際、セスたちエージェント組は、仕事抜きでトーナメントに出場したことはないはずだ(ラモンはヴァネッサが目当てかもしれないが)。
そして、〈メフィストフェレス〉や〈アデス〉の内情を探るという名目で、セスは『MI』世界のKOFにも参戦している。しかもこちらでは、メイラ兄弟の恩人フェイトとも面識があり、「フェイトを利用するだけ利用して見殺しにした」という理由で双子に恨まれてすらいる。
同時にまた、セスは『MI』のラスボス、デューク氏からも一目置かれている。
トーナメントを勝ち抜いてデュークの前までたどり着いた時、専用のセリフで出迎えてもらえるキャラはわずかに4人。セスはそのうちのひとりなのだ。残りはCemeteryステージでの特殊デモが存在するメイラ兄弟&リアンの3人なので、単純に考えれば、デュークは彼らに次いでセスの存在を重要視しているということになる。
おお……!
かつてこれほどまでにセスがみんなから必要とされた作品があっただろうか。
いや、ない!
『MI』の時点でどういう構想があってセスがプレイヤーキャラに選ばれ、そして双子やデューク氏と絡むことになったのか、それはぼくにも判らない。
だが、ぼくとしては、ただ漫然と参戦するキャラを少しでも減らしたいと考えているし、たとえメインストーリーとの絡みがなかったとしても、どのキャラにもそれなりのドラマのようなものをつけてやりたいと思っているので、セスにこうした因縁があるのは歓迎すべきことではある。
『MI2』でも、セスは例年通り(?)、怒チームと連携しながら今回の黒幕の謎に迫ることになるのだが、もしトーナメントのさなかでアルバやソワレたちと出会ったらどうなるのか――。
少なくとも、髪型の乱れを気にしている場合ではない。